なぜ予防が大切なのか
これまでの歯科治療では、 「“むし歯”や“歯周病”になったら歯医者で治療を受ける」 というのが自然でした。 ですがこれは言い換えれば、病気になるまで待っているようなものです。 むし歯や歯周病になったら治療するのは大切ですが、病気にならないようにすることが一番大切です。
予防歯科とは?
予防には二つのケアが必要になります。 それが「セルフケア」と「プロケア」です。
ご自身で行う予防です。ご自宅で正しいブラッシングを毎日きちんと続けることが大切です自分ではしっかりと磨けているつもりでも、実際には磨き残しができて しまいます。歯科医院で、歯のプロフェッショナルから指導を受け、自分に合った歯ブラシで正しい歯みがきを継続して 行いましょう。
歯科医院で行う専門的なケアです。 いくらご自宅できちんとブラッシングしているつもりでも、どうしても汚れは残ってしまいます。そこで歯科医院で、専門的なクリーニングなどの処置を定期的に受ける ことが大切です。ご自宅でのケアに加えて、歯科医院でのケアを行うことでしっかりとした予防できるのです。
虫歯や歯周病が与える悪影響とは
■お食事を楽しめなくなる
歯が不健康だと食べ物をしっかり咬めず、お野菜やお肉、お菓子などいろいろなものが満足に食べられなくなり、食事が楽しめず 食欲減退にもつながってしまいます。 また、効率よく消化することも栄養を十分に吸収することもできません。 よく咬んで食事をすることは、病気に負けない健康な体への第一歩なのです。
■お顔が老けて見える
虫歯や歯周病が悪化して歯が抜け落ちてしまうと、その部分を支える骨や筋肉が衰えて顔の形に悪い影響を与えてしまう可能性があり、顔の表情に変化が表れ、見た目が老けて見えてしまうことがあります。
■出産に大きな悪影響が
妊娠中の女性が歯周病に罹っていると、低体重児および早産の危険度が高くなるとされます。恐ろしいことにその危険率は実に 7.5倍でタバコやアルコールなどよりも高い数字といわれています。 また細菌は胎盤を通過して産科器官への直接的な感染を起こすおそれがあると考えられています。 生まれてくる赤ちゃんのためにも、きちんと歯周病予防を行いましょう。
■認知症の発症リスクが高まる
虫歯や歯周病で歯を失ってしまうと、その分噛むことによる脳への刺激や筋肉や骨、神経への刺激が少なくなります。 そうなると認知症を発症しやすくなり、また発症後の進行速度も速まってしまうと考えられています。 健康な歯を保つことで、今から認知症のリスクを軽減しておくことが重要です。